キャリアコンサルタント養成講習 GCDF-Japan
無料相談会の予約受付中!
今すぐ日程を見る

疑問

「キャリア」という言葉は「キャリアアップ」「キャリアチェンジ」「キャリアプラン」「キャリア教育」など日常的に何気なく使われています。
しかし、改めて「キャリア」とはどういう意味か?と問われると、一言で説明するのは難しく、また、人によってイメージするものが異なるのではないでしょうか。

今回は「キャリア」という言葉の意味を解説した上で、キャリアに悩んだときにヒントになる代表的なキャリア理論、自律的にキャリア形成するための考え方について説明します。

この記事を読むと、キャリアについての理解が深まり、自分自身のキャリアを振り返ったり、今後のキャリアを考える際の参考になるでしょう。

「キャリア」とはどういう意味なのか?

まず初めに、「キャリア」という言葉の意味について、そもそもの語源、辞書での定義、現代における一般的な意味などさまざまな側面から解説していきます。

「キャリア」が意味することは、人によってそれぞれ違う

多様性

「キャリア」という言葉が意味することは「職務経歴」、「昇進・昇格」、「労働市場における絶対的価値」など、人によってさまざまです。「キャリア組」、「キャリアウーマン」といった言葉があるように、特別な地位や熟練した職業経験を持ち、第一線で働いている姿をイメージする人もいるでしょう。

また、文脈によっても意味することは変わります。「営業としてキャリアを積んできた」と言ったときの「キャリア」は「経験」、「職歴」という意味でしょうし、「今後のキャリアプランを考えたい」と言ったら、仕事内容だけではなくライフスタイルも含めて意味していることもあります。

このように「キャリア」という言葉は使う人や使う状況によって意味が異なり、さまざまな解釈が世の中にあふれています。

「キャリア」の起源は中世ラテン語の「車道」

森の中の轍

「キャリア」という言葉の語源について調べると、その意味合いがより深く理解できます。車の通ったあとに残る轍(わだち)のように、これまで歩んできた道、人生の足跡というイメージが湧いてきます。

「キャリア」(career〔k§ri§〕)は中世ラテン語の「車道」を起源とし、英語で、競馬場や競技場におけるコースやそのトラック(行路、足跡)を意味するものであった。そこから、人がたどる行路やその足跡、経歴、遍歴なども意味するようになり、このほか、特別な訓練を要する職業や生涯の仕事、職業上の出世や成功をも表すようになった。

出典:厚生労働省「『キャリア形成を支援する労働市場政策研究会』報告書

米国のリー・J・リッチモンド教授によれば、英語の「career」はもともと「小道、通り、道」を意味していました。そのうちに「何かを追求する道筋、天職を探し求める旅路」を意味するようになりました。最近では「人の果たす役割」「仕事と余暇」「天職」「仕事、学習、余暇、家族」などと定義されています。

つまり「キャリア」とは「生涯にわたる職業選択(ライフスタイルの計画、自由時間、学習、家族の活動も含む)に関わる活動・態度」を意味していると言えます。

出典:『GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム テキストブック1』株式会社リクルートマネジメントソリューションズ、2020年、p.12-13より引用

キャリアコンサルタント養成講習GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム

「キャリア」を辞書で調べると

辞書を引く

辞書では「キャリア」はどのように説明されているのでしょうか。調べてみると「車道」や「足跡」といった語源から派生し、職業に特化した定義になっていることがわかりました。

まずは、国語辞典を調べてみました。

1 (職業・生涯の)経歴。
2 専門的技術を要する職業についていること。
3 国家公務員試験総合職または一種合格で本庁に採用されている者の俗称。

出典:広辞苑第七版

「キャリア」は元々外来語なので、英語の「career」を英英辞典で調べてみました。元々の英語の意味をたどると、「長期に渡る、専門性を伴う仕事」というニュアンスがあることがわかります。

a job or profession that you have been trained for, and which you do for a long period of your life
「訓練を受け、人生の長い期間に渡って行う仕事、または職業」

出典:ロングマン現代英英辞典

the series of jobs that a person has in a particular area of work, usually involving more responsibility as time passes
「特定の分野で担う一連の仕事。通常、時間の経過とともにより多くの責任を伴う」

出典:オックスフォード現代英英辞典第10版

「キャリアコンサルタント」の「キャリア」が意味することは?

厚生労働省のキャリアコンサルティング・キャリアコンサルタントを説明するサイトでは、「キャリア」は以下のように定義されています。

「キャリア」とは、過去から将来の長期にわたる職務経験やこれに伴う計画的な能力開発の連鎖を指すものです。「職業生涯」や「職務経歴」などと訳されます。

出典:厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント

「キャリア」とは、時間的持続性ないし継続性を持った概念であり、職業経験を通して、「職業能力」を蓄積していく過程の概念であるとも言えます。

出典:厚生労働省「『キャリア形成を支援する労働市場政策研究会』報告書

つまり「キャリア」はある時点での仕事や成果を意味するものではなく、働くことを通してさまざまな経験を積み重ね、自らを高めていくという一連のプロセスを意味しているのです。

「キャリア」には育児や介護、治療、学習などを含めるのが一般的

育児_離乳食

「キャリア」の意味は「仕事」に限定して捉えられがちですが、一般的には「職業活動を含めた人の一生」と捉えます。

GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラムでは「キャリア」を以下のように定義しています。

個人が生涯を通じた職業(職業経歴)選択にかかわる活動・態度と、「働くこと」にまつわる自由時間、余暇、学習、家族との活動などを含んだ個人の生涯にわたる生き方(ライフスタイル)のプロセス(過程)

出典:『GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム テキストブック1』株式会社リクルートマネジメントソリューションズ、2020年、p.26より引用

仕事だけではなく、育児や介護といった家族のサポートや、病気の治療、資格取得やスキルアップのための学習、地域活動やボランティア、趣味の活動も含めて、すべてが「キャリア」となります。「キャリア」とは人生そのものなのです。

キャリアコンサルティングをしていると、よく「私にはキャリアがない」とおっしゃる相談者に出会います。
おそらく「キャリア」=「専門的な職務経歴」という意味合いで使われているのだと思います。しかし「キャリア」は本来、これまで歩んできた道、人生の足跡ですから、どんな人にも「キャリア」はあります。
「キャリア」を人生そのものと捉えることで、自分自身のキャリアに対する捉え方もより豊かになるのではないでしょうか。

「キャリアアップ」という言葉には個人の価値判断が含まれる

テレビやインターネットなどのメディアにおいては、「キャリアアップ」「キャリアダウン」といった文字を目にすることがありますが、GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラムでは「キャリアにはアップもダウンもない」という考え方をしています。

「アップ」「ダウン」といった言葉には、その言葉を用いる人の価値判断が含まれており、何をもって「アップ」「ダウン」とするのかは人それぞれです。

たとえばこれまでとは異なる仕事内容の部署に異動になったとき、「やってみたかった仕事に挑戦できる。これはキャリアアップだ」と感じる人もいれば、「せっかくこれまで積み上げてきた経験が途絶えてしまう。これはキャリアダウンだ」と感じる人もいるでしょう。

キャリアコンサルティングをしていると、相談者から「キャリアアップ」「キャリアダウン」という言葉を聞くことがよくあります。どういう意味でその言葉を使っているのか、どういう価値観が反映されているのかは千差万別であり、その意味合いを深めて聴いていくことが重要です。

出典:『GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム テキストブック1』株式会社リクルートマネジメントソリューションズ、2020年、p.26より引用

「キャリアの悩みは職業のことだけではない」代表的なキャリア理論を紹介

転職を考えたり、今後のキャリアに悩んだとき、まずは身近な友人や家族に相談するという人が多いのではないでしょうか。逆にそのような相談をされた経験を持つ方も多いと思います。このような場合、判断の拠り所は個人の経験則や価値観になりがちです。

それに対してキャリア理論とは、キャリアに関するさまざまな現象を概念化し、ある規則的な関係を説明したものです。キャリアの悩みは個別性が高いものですが、その個別性を超えた法則性を理解しておくと悩みが解決する糸口となるでしょう。

ここでは代表的なキャリア理論として、アメリカの研究者D.E.スーパーの「ライフ・キャリア・レインボー」という理論を紹介します。

スーパーは、個人のキャリアを職業だけに限定せず、人生のそれぞれの時期(ライフ・ステージ)で果たす役割(ライフ・ロール)の組み合わせであるとしています。複数の役割が時間軸に沿って多層的に重なり合う様子を、虹の形にたとえて表現しています。

人生には5つの発達段階がある

ライフキャリアレインボー

スーパーは幼児から老年期まで、人生には5つの発達段階があると整理しました。この一連の流れを「ライフ・ステージ」と呼び、ライフキャリアレインボーの一番外側に時間軸として反映されています。それぞれのライフステージにおいて、社会的な成熟や環境適応についての課題が存在し、この課題に取り組むことで人間的に成長していきます。

ここでの年齢分類はおおよそのもので、個人差が相当あることに注意する必要がありますが、自分自身にあてはめて考えてみると納得がいく部分も多いのではないでしょうか。

ライフステージと年齢発達課題
成長段階
0~14歳
家庭や学校での経験を通じて、仕事に関する空想や探求が高まり、職業への関心をよせる。
探索段階
15~24歳
学校教育やレジャー活動、アルバイト、就職、転職などから、試行錯誤を伴う現実的な探索を通じて職業が選択されていく。
確立段階
25~44歳
25~30歳はキャリアの初期であり、自分の適性や能力について現実の仕事とのかかわりの中で試行錯誤を繰り返す。
31~44歳では自己の職業的専門性が高まり、ある職歴の中に位置づけられ安定し昇進する。一層自分の能力・適性を活かすことに関心をもち、転職する可能性もある。
維持段階
45~64歳
キャリアにおける成功が得られれば、この時期は自己実現の段階となる。安定志向が高まり、リスクを冒すような危険を避けるようになる。保守的になり、既存のキャリアを維持することに関心をもつ。
解放段階
65歳~
精神的・肉体的に衰え、職業世界から引退する時期。帰属するところがなくなるという自覚は、本人にとって深刻な打撃となる。それを解消するために新しい役割を開発することが課題となる。
出典:『GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム テキストブック1』株式会社リクルートマネジメントソリューションズ、2020年、p.135より引用

人は同時に複数の役割を果たしている

スーパーは人生で果たす役割を「ライフ・ロール」と呼び、家庭、地域、学校、職場といった舞台で同時に複数の役割を果たしていると説明しました。

スーパーの挙げる「ライフ・ロール」は以下の9つです。

・子供
・学生
・余暇人
・市民
・労働者
・配偶者
・家庭人
・親
・年金生活者

たとえば、社会人であれば職場では労働者の役割があり、仕事を終えれば配偶者や親、あるいは親のサポートをする子供の役割があるかもしれません。休日は趣味を楽しむ余暇人や、地域活動を行う市民の役割をもつ人もいるでしょう。

人生のある時期においては、職場では労働者として責任を多く伴う役職に就き、親として子供の受験をサポートしたり、子供として親の介護をしたりと複数の大きな役割をもつこともあります。

そのような場合、一つ一つの役割に十分な時間をかけることは難しく、葛藤を感じることもあるでしょう。逆に、役割が減少すれば、それぞれの役割に割く時間と労力を増やすことができます。人は職業人としてだけではなくその他さまざまな役割を担っていて、その役割は相互に影響しあっているのです。

出典:『GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム テキストブック1』株式会社リクルートマネジメントソリューションズ、2020年、p.136より引用

キャリアとは「人生のそれぞれの時期で果たす役割の組み合わせ」

筆者がキャリアコンサルティングを行う中でも、ライフ・ステージ、ライフ・ロールに関係する相談は多数あります。

  • 30代前半を迎え、今の会社でやれることはやり切った思いがある。自分の力がどれくらい通用するのか他の会社でも試してみたい。しかし一方で育児のことを考えると今の会社は環境に恵まれており、転職することでバランスが崩れてしまうことが心配で動けない。

  • 40代後半。離れて暮らす親の体調が不安定になり週末毎に地元に帰って世話をしているが、今後のことを考えると近くに住んでサポートしたい。しかしそうなると転職を考えねばならず、これまで培ってきたスキルが他社で通用するのか不安。また、子供の学費もかかるので簡単には決心できない。

  • 60代で嘱託社員として働いてきたが、仕事を引退した後の過ごし方に悩んでいる。これまでずっと組織で働いてきたので、仕事を辞めたら毎日何をしたらいいのか不安になる。会社での人間関係や帰属する場所がなくなることが不安。

人は人生において自分らしさを発揮しながら社会の中で役割を果たしたいと願うからこそ、さまざまな葛藤や悩みをもちます。
人のキャリアは職業にかかわることだけではなく、人生のそれぞれの時期で果たす役割の組み合わせであることを知っておくと、より広い視野で自分のキャリアを見つめなおすことができるでしょう。

自律的にキャリアを形成するためには

キャリアとは人生そのもの。したがって、過去に歩んできた足跡だけではなく、これから先の未来についても含みます。ここからは、自律的にキャリア形成するために参考になる考え方として「キャリアデザイン」と「プロティアン・キャリア」を紹介します。

キャリアデザインに必要な3つの要素

キャリアデザインとは、自分が将来どのようになりたいのか、どんな自分でありたいのかをイメージし、働き方や生き方を主体的に設計し、実現していくことです。キャリアデザインの設計には、以下の3つの要素をバランスよく取り入れて考えることが大切です。

  1. 自己理解
    仕事に対する興味関心。何にやりがいを感じるのか、どのような時にモチベーションが高まるのかといった価値観。スキル。適性。

  2. 仕事上の役割理解
    組織から期待される仕事上の役割。上司、部下、先輩、後輩、顧客、取引先など自分を取り巻く環境から期待されていること。

  3. 生活で大事にしている役割理解
    子供、学生、配偶者、家庭人、親、余暇人、市民などの役割。育児、介護、ボランティア活動、地域活動、学び直し、趣味など大事にしたい活動。

【参考記事】
キャリアデザインとは?意味や目的、設計方法を解説

変化の激しい時代に変幻自在なキャリアを築く「プロティアン・キャリア」

「プロティアン・キャリア」はアメリカの心理学者ダグラス・ホールによって提唱された概念で、社会や環境の変化に適応して、仕事や働き方を柔軟に変えていくキャリアモデルです。
「プロティアン」とはギリシャ神話のプロテウスから名づけており、「変幻自在」であることを意味します。

「プロティアン・キャリア」は1976年に発表された理論ですが、終身雇用制度の崩壊や人生100年時代の到来といった時代の変化に伴って注目されています。

ポイントはキャリアの主体者は組織ではなく個人にあること、キャリアの目的は組織での昇進や権力ではなく、個人の自由や成長であること、キャリアの成果は地位や給料ではなく、個人の心理的な成功であることです。

「プロティアン・キャリア」の特徴を、従来の伝統的なキャリアと比較して紹介します。

伝統的キャリア
主体者 組織
核となる価値観 昇進、権力
移動の速度 低い
重要なパフォーマンス側面 地位、給料
重要な態度側面 組織コミットメント、 この組織から自分は尊敬されているか
(=他者からの尊敬)
重要なアイデンティティ側面 私は何をすべきか
(=組織における気づき)
重要なアダプタビリティ側面 組織関連の柔軟性
(測度:組織で生き残ることができるか)
プロティアン・キャリア
主体者 個人
核となる価値観 自由、成長
移動の速度 高い
重要なパフォーマンス側面 心理的成功
重要な態度側面 仕事満足感、専門的コミットメント、 自分を尊敬できるか
(=自尊心)
重要なアイデンティティ側面 自分は何がしたいのか
(=自己への気づき)
重要なアダプタビリティ側面 仕事関連の柔軟性、現在のコンピテンシー(測度:市場価値)
出典:渡辺三枝子『新版キャリアの心理学 第2版』ナカニシヤ出版、2018年、p.173より引用

「プロティアン・キャリア」を形成していくにあたって重要な2つの要素は、「アイデンティティ」と「アダプタビリティ」です。ここでは、それぞれの概念の意味について解説します。

「アイデンティティ」とは自分の価値観・興味・能力に気づいていること、過去・現在・未来の自分が連続していると確信できることです。

「アダプタビリティ」は変化する環境に対する適応力を意味し、「適応コンピテンス」と「適応モチベーション」から構成されます。

「適応コンピテンス」とは①アイデンティティの探求、②反応学習、③統合力の3要素から成り立っています。自分とは何者かを知る努力を継続し、変化し続ける環境からの要求に効率的に反応し、その要求に応えるための行動と自分のアイデンティティの一致を保つことを意味します。

「適応モチベーション」は適応コンピテンスを発展させたり、状況に対して応用しようとする意思を意味します。

たとえば、自分の市場価値を高めるために今後どのようなスキルを身に着けていけばいいのか情報収集し、日々挑戦を重ね、自分らしいキャリアを築いていこうと試行錯誤することは、「アダプタビリティ」を高めることに繋がります。

「プロティアン・キャリア」を実現するには、自分について深く正しく理解し、環境変化にも意欲的に適応していくことが大切なのです。

出典:渡辺三枝子『新版キャリアの心理学 第2版』ナカニシヤ出版、2018年、p.172-175より引用

キャリアコンサルタント資格を取得して、キャリア支援にかかわる

勉強する女性

相談者の職業選択の支援だけではなく、より良い人生を送り、自分が望む生き方を実現できるよう支援する、そんなキャリア支援にかかわりたいと興味をもった方もいるのではないでしょうか。

キャリア支援を行う専門家であるキャリアコンサルタントになるためには、国家資格キャリアコンサルタント試験に合格し、キャリアコンサルタント資格を取得することが必要です。

キャリアコンサルタントの資格取得を目指す際は、厚生労働大臣が認定する「キャリアコンサルティング養成講習」を受講することが一般的です。

GCDFで、キャリアについての学びを深められる

キャリアコンサルタント養成講習「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」は全12日間のカリキュラムを通じて、キャリア支援にかかわる専門家として「現場で今必要とされる幅広い知識と実践的なスキル」を、理解しやすいステップで学べます。

このプログラムの特長は、カウンセリング実技の学習、訓練が充実している点です。カウンセリングの進め方や相談者への関わり方について、ロールプレイングや指導を通じて体感しながら理論的に学ぶことができます。

GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム 講座カリキュラムと料金

キャリアコンサルタント養成講習GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム

講習の中で自らのキャリアの「これまで」と「これから」に向き合える

「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」では、キャリア支援の場面で実際に使われている心理検査を自分で受けてみたり、自分自身のライフロールを振り返る、職務経歴書やジョブ・カードを書いてみる機会があります。

これらを通じて心理検査やキャリア支援のツールがどのように相談者に役立てられるのか体験的に学べるのと同時に、自分自身のキャリアの「これまで」と「これから」についても向き合うことができます。

筆者自身が「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」を受講したのは10年以上前ですが、キャリア理論やキャリア支援のツールについて学び、体験し、受講者同士でディスカッションしたことをよく覚えています。

自分が何に興味関心があり、何を大切にしてきたのか、これからどんなキャリアを歩んでいきたいのかを真剣に考え、共に学ぶ仲間と対話できたことが大きな価値でした。

キャリア支援者として、相談者のキャリアをサポートして活躍する

養成講習の修了後、キャリアコンサルタント試験に合格したら、キャリアコンサルタント名簿に登録することで、キャリアコンサルタントと名乗ってキャリア支援活動をスタートできます。

キャリアコンサルタントの主な活動の場は以下のように多岐にわたります。

・企業
人事として従業員の人材育成、キャリアデザイン、組織開発支援、キャリアコンサルティング、セルフ・キャリアドックの推進など

・ハローワーク、人材派遣、転職・再就職支援
就職希望者への登録、マッチング、求人紹介、フォロー、キャリアコンサルティングなど

・教育機関
大学、専門学校、高校、中学校でのキャリア関連授業やセミナーの企画・実施、個別相談ななど

・公共機関、自治体
ジョブカフェ、地域若者サポートステーション、女性センター、UIターンセンターなどでの就労支援

「キャリア」についてのまとめ

最後に「キャリア」についてまとめました。

  1. 「キャリア」は中世ラテン語の「車道」を起源とし、そこから人がたどる行路やその足跡、経歴、遍歴なども意味するようになった
  2. 「キャリア」とは厚生労働省の定義では「過去から将来の長期にわたる職務経験やこれに伴う計画的な能力開発の連鎖を指すもの」。「職業生涯」や「職務経歴」などと訳される
  3. 「キャリア」とは「職業活動を含めた人の一生」であり、育児や介護、治療、学習などを含めるのが一般的
  4. 「ライフ・キャリア・レインボー」理論では、キャリアは人生のそれぞれの時期で果たす役割の組み合わせであるとされている
  5. 「プロティアン・キャリア」は、社会や環境の変化に適応して、仕事や働き方を柔軟に変えていくキャリアモデル