標準レベルから熟練・指導レベルへ
「キャリアコンサルタント」について調べるうちに、「キャリアコンサルティング技能士」というキャリアに関する別の資格の存在を知った方もいるかと思います。キャリアコンサルティング技能士とはどんな資格なのか?国家資格のキャリアコンサルタントと何が違うのか?を、このページにまとめました。キャリアコンサルタントを取得した後、さらにレベルアップしたい方にぜひ読んでいただきたい内容となっています。
キャリアコンサルタントとキャリアコンサルティング技能士の違いとは?
まず、「キャリアコンサルタント」のレベルに関して、厚生労働省のサイトに以下の説明があります。
キャリアコンサルタント国家資格は、標準レベルのキャリア・コンサルタントに求められてきた能力の範囲及び水準が実質同程度のものとして創設されました。
引用元:厚生労働省ホームページー平成28年3月までのキャリアコンサルタント制度についてーキャリアコンサルタント国家資格と標準レベルのキャリア・コンサルタントとの関係
「キャリアコンサルティング技能士」については、以下のように説明されています。
「キャリアコンサルティング技能士」とは、キャリアコンサルティング技能検定(国家検定)に合格した方をいいます。キャリアコンサルティング技能検定では実務経験年数が受検要件として設定されており、キャリアコンサルティング技能検定が求める能力水準は、キャリアコンサルタント試験が求める能力水準の上位に位置づけられます。具体的には、キャリアコンサルティング技能士1級は指導レベル、2級は熟練レベルとして位置づけられています。
引用元:厚生労働省ホームページー「キャリアコンサルティング技能士」との関係
1級・2級それぞれに求められるレベルは、国家検定サイトで以下のように説明されています。
「2級キャリアコンサルティング技能士」に求められるレベル
個人の相談に対して相談者との関係構築のもとに問題・課題などを見立てることができ、1対1の相談支援が的確にできるレベルです。
「1級キャリアコンサルティング技能士」に求められるレベル
個人の相談支援を2級より高い水準で的確に行うキャリアコンサルティング能力を有し、組織への働きかけや関係者との連携などのコーディネート能力が求められ、キャリアコンサルタントからの相談に対して不安を解消し、気づき、成長を促すような指導・アドバイスができるレベルです。
引用元:国家検定キャリアコンサルティング技能検定
働く人を取り巻く環境が大きく変化していく時代。相談者が自分らしい生き方や働き方を自分で決め、行動できるように支援するキャリアコンサルタントのニーズはますます高まっています。キャリアコンサルタントを取得した後も、支援を必要とする人たちの力になれるよう、ぜひ学び続けていただければ幸いです。
2級キャリアコンサルティング技能士に伺いました
「2級キャリアコンサルティング技能士」に合格したGCDF-Japanキャリアカウンセラーに、仕事上の変化や気持ちの変化などを伺いました。
Aさん
Q1. 2級技能士取得後、仕事の変化はありましたか?
主業務のほかに、求職者向け就職支援セミナーの開催をする、仕事の内容が深くなる、など、周囲から資格を意識した仕事の与え方をされるようになりました。
Q2. 技能士の資格を活かした仕事をなさっていますか?
ちょうど2級の受検とおなじタイミングで転職をしました。GCDFを修得し、継続学習の中で技能士の勉強をすることで「もう少しキャリア支援に特化した仕事をしたい」と思ったのが転職のきっかけでした。
技能検定試験の合格を知ったのは採用の少しあとだったのですが、勉強したことが丸ごと活かせる仕事なので、受検の時に学んだことが役立っていると日々感じています。
Q3. 技能士になられて、環境の変化や気持ちの変化はありましたか?
「プロとしての仕事ができているか」を意識するようになりました。
検定前の準備講座で田中先生が、「クライアントがお金を払って満足できる内容かどうか」という意味のことをおっしゃいましたが、なるほどと思っています。
「自分の仕事は、お金を払う価値のある内容かどうか」をよく考えます。
Q4. 技能士として今後こんな仕事をしていきたい、目指している、などお考えをお聞かせください。
キャリア支援には一生関わって行きたいと思っています。
今後は、病後のリワークや障害者就労支援など、福祉と就労に関わる仕事をしたいと思います。
Bさん
Q1. 2級技能士取得後、仕事の変化はありましたか?
現在人材サービス会社で営業活動、現場メンバーのマネジメント、営業チームのマネジメントをしていますが、相手の話を聞く時に、小さなすれ違いを恐れずに課題を擦り合わせして合意するというプロセスを意識するようになり、結果としてメンバーや顧客の安心感を得られている実感があります。
Q2. 技能士の資格を活かした仕事をなさっていますか?
名刺に記載する事で新規営業の際に顧客から言及される事もあります。
技能士の資格を得た事で、自分の相手へのアプローチ方法にいい意味で自信が持てました。
コミュニケーションをとる仕事の方には非常に有意義な資格だと思います。
Q3. 技能士になられて、環境の変化や気持ちの変化はありましたか?
現在は営業活動がメインですが、受検資格を満たしたら今後一級の資格も取り、カウンセラーの養成にも努めたいと考えています。
Cさん
Q1. 2級技能士取得後、仕事の変化はありましたか?
技能士取得前からカウンセラーとしての仕事をしていましたので、職種としての変化はありませんが、仕事の幅は広がりました。
カウンセラーの資格を単に活かすというよりは、経験や知識が豊富なカウンセラーに依頼をしたいという意図の仕事もオファーを頂けるようになったと感じています。具体的には、大学の上位校での就職支援や個人が有料でカウンセリングを受けてキャリアについて考えたいという際に選んで頂けるようになりました。
Q2. 技能士の資格を活かした仕事をなさっていますか?
大学や転職支援機関、若年層離職者支援機関、職業訓練でのキャリアカウンセリング、留学支援機関での渡航者向け能力開発等を行っています。
Q3. 技能士になられて、環境の変化や気持ちの変化はありましたか?
環境の変化は特にありませんが、意識はより一層高まりました。プロとして自分の言動に責任を持ってクライアントと対峙しなければと新ためて気を引き締める様になりました。
Q4. 技能士として今後こんな仕事をしていきたい、目指している、などお考えをお聞かせください。
若者のキャリア支援に軸を置いていきたいと思っていますが、大学だけでなく高校からのキャリア支援の必要性を感じています。
日本の社会はどの会社に入るか、どの大学に入るかを大切にする傾向があり、もちろんそれも一理あるのですが、自分のキャリアをどう考えるかという意識が薄い様に感じます。
時々今の自分が、高校生の自分にアドバイスできればと思う事もあるのですが(笑)、自分自身の学生時代を振り返ってみても、そういった知識を得る機会が学校であれば、もっと将来に向けての意識が高まっていたのではないかと感じます。他力なのかもしれませんが、やはりきっかけを作る事は教育の場でやるべきことなのではないかと私は考えます。
進学をするにしても、単に偏差値のいい大学に行くという選択肢ではなく、自分の将来を見据えた進路選択が出来る様、支援が出来たらと考えています。
CCAでは2級試験向けの対策講座を実施しています
キャリアカウンセリング協会(CCA)では、2級キャリアコンサルティング技能検定の試験対策講座を、年2回の試験時期に合わせて開講しています。実技試験の面接・論述の対策を一日で行えるトレーニングは、「試験のイメージ、視点、留意点が良く分かった」「実際の試験出題ケースに関わることで、ケースの内容がより深く理解できた」など好評をいただいています。
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